Kit_A ( a.k.a. KITA YOSHIKI )

Roadcone with ....

 ロードコーンは、人間が係る場所に置かれます。それは、これから作られていく場所だったり、人がすごく集まる場所だったり、人の手に触れてほしくない場だったり…。人がいる場所、いた場所を証明するものの一つとも言えるでしょう。 また、本来は道路標識と同様に「注意喚起」などのために使われる物ですが、その形状の愛らしさからいろいろな使われ方をもしています。

※札幌国際芸術祭(2014.07.19〜09.28)の期間、その風景、係る人々をロードコーンと一緒に撮影、その様子を紹介するページとして作成したのがはじまりです。

↑ Roadcone with you. ロードコーンと一緒に撮りました。click!!

2017年8月21日月曜日

自分の伝えたいイメージがある。「ポンペツ藝術要塞」の展示を終えて…

 ポンペツ藝術要塞の今回の展示作品発掘〜先史時代の遺跡から〜は、ロードコーンを溶かして作ったもので幾つかのパーツを展示台に並べてあるものでした。会期のほぼ終わりに近い日程で観に行ってくださった方の写真には、自分が展示したときとは違う配置のものが写っていました。

 野外展示なので触られるのも当然と思っていますし、関心を持ってくださる方がいるのも嬉しいです。しかし、配置が変えられているのはかなり残念なことでした。会期の後半に訪れた方には自分の伝えたいイメージの一つを見せることができなかったのです。
 自分が展示してから再び訪れた会期初日の午後でも触られた形跡はありました。が、このときは大きなイメージを崩すものでもなかったので気にしていませんでした。プラスチック製のコーンなのですが一部をコンクリートで固めているため、部品ごとは結構な重さがあり、風や小動物が動かすことはできないはずなのです。

 この作品は、前述したようにロードコーンを溶かしてつくっているため、「(1)溶けたただのプラスチックの塊」か「(2)ロードコーンの残骸」に見えます。そして全体の配置は「(3)恐竜か得体の知れない生物っぽい謎のもの」に見えるように全体を配置していたのです。(アルチンボルドの絵の野菜によって描かれる人物のように)
 人の知覚は面白いもので最初に見えたイメージはかなり強力なようで、(2)であることに気がついていない方もいました。(自分は「コーン好き」を明言して歩いているので今回の作品でも原型のイメージが強すぎるかなとも思っていたので意外でしたが…)

 自分の予想ですが、配置を変えた人は(3)のようには見えず、ただのプラスチックの塊に見えていたのではないかと思います。軽い気持ちで作品に触れる方はいても、作品自体を破壊する人はそうそういませんし、作品を破壊したくての行動の痕跡とは思えませんので。つまりは作者のイメージや作品の趣旨を曲げる行動をとったつもりはないのだろうなと。


会期最後の写真














最初の配置

0 件のコメント:

コメントを投稿